文系私大留年の日々

関西女子大生の怠惰が故に留年したブログです。時折留年とは一切関係ないオタクの話をします。不定期更新。

愛する新海誠監督へ捧げます 『秒速5センチメートル』編

 

 

やっほー。なにもない山奥(実家)からこのブログを書いています。マジで寒い…。

書いた本人もすっかり忘れていたんですけど以前こんな記事を書いたこと、覚えてますか?

 

ryuneniyaya.hatenadiary.jp

 

書こう、書かなきゃと思いつつ気づいたら年明けてるし2月も後半戦じゃん?!時間の感覚狂っちゃうなあ全く。今後は就活で忙しくする予定なのでタイトルを一部変更してます、もういくつも章立てして書けない。愛がノンストップになるので。また気が向いたときに番外編とか新たなる最終章とか洋画シリーズあるあるの『最終章が終わらない』方式でつらつらだらだらと書いていきます。そして友人各位および読者の皆様にあらかじめ弁明しておくとまた留年ブログじゃないです!書くことないし留年生が1年中留年のことだけ考えてると思うなよ!そんなちゃんとしてるやつは留年しねえんだよ!シャラップ!

 

言い訳はこのぐらいにしてつらつら書こうかな!ネタバレのオンパレードかつ見ていないとさっぱりわからない内容になりますのでご了承ください。

また全て個人の感想になりますので、違う!そんなんじゃない!というご意見も胸にしまっておきましょうね。

 

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秒速5センチメートル

https://www.cwfilms.jp/5cm/

2007年制作 新海誠監督作品 配給:コミックス・ウェーブ 1時間2分

アニメーション作品3作目となる今作品は、私が最も愛する作品です。ラブしかない。短編集3話の連作構成となっていて非常に見やすい。

ふわっとしたあらすじの下に私の重苦しい感想がつらつら書かれております。時系列?ブツ切りで読みづらい?読みにくい?知らん!という大変不親切な設計です。

 

第1章 「桜花抄(おうかしょう)」

「桜の落ちるスピード。秒速5センチメートル

「ねえ、まるで雪みたいじゃない?」

幼いころから転校を繰り返す少年遠野貴樹は、東京の小学校で同じく転校を繰り返す篠原明里と出会う。彼らは精神的にどこか似通っていてすぐに仲良くなるも、中学校入学時に明里は栃木へ引っ越すことが決まりまた離れ離れになる。別々の中学校に入学した後も文通で交流を続けていたがしばらくして貴樹の鹿児島への転校が決まった。貴樹の転校前に明里に会うことを決め明里の住む町である岩舟に向かうが、雪の影響で電車は遅延を重ねる。大きな不安に押しつぶされそうなとき、明里に書いた手紙が風に乗って飛ばされる。…

 

転勤族だと幼少期から転校を余儀なくされて友人関係とかも難しいですよね。コミュニティーなんてとっくに形成されているだろうし。貴樹と明里の2人にとって、こんなに信頼できる同世代の友人に出会えたことは奇跡に近しいものであり「運命」だと思うのはたやすいのではないでしょうか。

「恋」や「愛」を語る前にこの2人は雪が舞う桜の木の下で完結している、というのが大きなポイントです。お互いに渡せなかった手紙、「貴樹くんはきっと大丈夫」という明里の言葉、「あのキスの前と後では世界が変わった」と話す貴樹、中学生には遠すぎる距離…きっとお互いに「この綺麗な関係のまま宝箱にしまっておきたい」という気持ちが強いのではないかという想いがひしひしと伝わってきます。しんしんと降る雪の静かなさみしさと重なってとてつもなく終わりを予感させるところがとても好きです。

 

第2章 「コスモナウト」

「私が遠野くんに望むことはきっと叶わない。それでも…それでも私は遠野くんのことをきっと明日も明後日もその先もやっぱりどうしようもなく好きなんだと思う

鹿児島の種子島に住む高校3年生の少女澄田花苗は転校してきた遠野貴樹に想いを寄せている。なかなか気持ちを言い出すこともできず、幼少期から取り組むサーフィンも絶賛スランプ中で進路希望は空白のまま。放課後は弓道部に取り組む貴樹を待ち伏せして、待ち伏せしてることを悟られないよう偶然を装って、なんて甘酸っぱい高校生の片思いな日々を過ごす…。

 

冒頭の貴樹の夢のシーンがマジでシンメトリーで光が広がって非常に美しいので必見です。あとみんなミニバイ?カブ?で通学してるってのがすごい。私には無かった文化圏なんですがあれって免許とかいるのかな。いいなあ乗りたい。

進路希望調査票を紙飛行機にして飛ばす、っていうエモエモなことできるのは学生の特権ですよね。やりたいとおもっているうちに気づいたらできなくなってたことって結構あります。恥も外聞も捨て去って人生を謳歌したいものです。

貴樹を待ち伏せしてるときの前髪をちょいちょいって直す花苗がかわいい。恋する女子高生の夢が詰まっています。貴樹くんはずっと遠くを見ている、というか目の前にいる花苗には目もくれず美化された思い出を振り返りもう見えない記憶の中の少女を探し続けている。周りの男子と比べるとそら大人っぽく見えますよね、好きにもなりますよ。無駄に優しいし期待もするよね。貴樹の中で初めて花苗を見たときって、ロケット運搬されてるの見て「時速5kmなんだって」って花苗が言ったときだけなのではなかろうか。なんて残酷…。

 

 

第3章 「秒速5センチメートル

「ただ、生活をしているだけで哀しみはそこここに積もる」

東京に暮らす遠野貴樹。結婚が決まり栃木から東京に向かう篠原明里。彼らは別の道を歩む。その最中ふと、昔の記憶が蘇る…。

 

周りの女性から「遠野くんはずっと遠くを見ている」と評価され続ける貴樹どうなんですか?前に進みたい、という焦りももちろんあると思うんですけどそろそろ君を支えたいと思う現実の女たちにも目を向けなさいよ、幻想の明里に想いを馳せるんじゃなくて!と思うんですけどこれはねえ、難しいよね。「1000回もメールのやり取りをして、たぶん心の距離は1センチくらいしか近づけませんでした」という名セリフを残した彼女、水野さんの心境は小説版にありますので読んでみてくださいね!

主題歌である山崎まさよしの「One more time,One more chance」が素晴らしいんですよ。この作品のためにある曲なのでは!?と錯覚してしまう。最後のシーンで明里らしき人が振り返りざま電車に阻まれて見えなくなる、というのが最初のシーン「ねえ!また一緒に桜、見れるといいね!」という小学生の明里のシーンと重なるところも素晴らしい。あの頃はその笑顔を見れたのに今はもう見れないんです。本当に明里だったのか?という真実はこの際どうでもいい。最後の貴樹の笑顔を見た瞬間、ようやく明里の面影を探すことをやめたのかなと感じさせます。

 

 

youtu.be

 

うわ~~~長いな!これ全部読めたら本当にすごいと思う。ネタバレガンガンではあるけど、この記事を読んだあとにもう1度「秒速」を見返してくれたり思いを馳せてくれたりしたらオタク冥利に尽きます。見たことない人も是非、是非!見てほしい…。よろしくたのんます…。

ほな!